皮膚科全般に関する情報

(第3回)子どもに多い皮膚病

 子どもは大人に比べて皮膚が薄い、柔らかい、弱い、といった特徴があり、さらには、十分に免疫機能が発達していないこともあり、そのために子どもの皮膚は様々な外からの刺激に対し弱く、感染を起こしやすくなっています。そのため、子どもは大人よりも特定の皮膚病が多く見られる傾向にあります。
 1989年~1998年の10年間における国立小児病院皮膚科外来新来患者数についての統計での各年齢ごとの上位5疾患を引用しますと、0~1歳では、アトピ―性皮膚炎 30%、その他の湿しん・皮膚炎 24%、母斑類 8%、血管腫 7%、真菌性疾患 5%、2~6歳では、アトピ―性皮膚炎 30%ウイルス性皮膚疾患 13%、その他の湿しん・皮膚炎 13%、母斑類 9%、膿皮症(細菌性疾患) 9%、7~12歳では、アトピ―性皮膚炎 25%、その他の湿しん・皮膚炎 15%、ウイルス性皮膚疾患 12%、母斑類 10%、膿皮症 (細菌性疾患)6%、13~15歳では、アトピ―性皮膚炎 31%、その他の湿しん・皮膚炎 17%、ウイルス性皮膚疾患 8%、母斑類 8%、尋常性ざ瘡(にきび)7% となっています。年齢間での違いについては、2~6歳だけウイルス性疾患がその他の湿しん・皮膚炎より多くなっているのが特徴です。内訳を細かくみてみますと、0~1歳の真菌性疾患で最も多くみられるのは(カンジダ感染による)乳児寄生菌性紅斑、2~6歳のウイルス性皮膚疾患で最も多いのは伝染性軟属腫[でんせんせいなんぞくしゅ](みずいぼ)、次に尋常性疣贅[じんじょうせいゆうぜい](いぼ)となっています。7~12 歳のウイルス性皮膚疾患では尋常性疣贅(いぼ)が伝染性軟属腫(みずいぼ)を上回り、単純性疱疹(ヘルペス)がそれに続きます。皮膚のバリア障害と免疫異常を二つの柱とするアトピ―性皮膚炎が全年齢を通じて最も多くみられており、その他の上位の疾患についても未発達な、皮膚の構造・機能および免疫機能によって発症するもの(青色太字のもの)が大部分を占めています。
 子どもは常に皮膚が汚れやすい環境にあり、自分自身ではスキンケアができないため、そのスキンケアは親の影響を受けやすいものになっています。親が間違ったスキンケアを行っていれば、皮膚のトラブルの絶えない子どもになるであろうし、正しいスキンケアを行っていれば、たとえアトピー体質であっても症状は軽くすむか無症状のままの期間が長くなります。皮膚病の治療についても、子どもにまかせっきりにするときちんとできていないことが多く、親が適切に治療の手助けを行うとともに、正しいスキンケアを子どもに習慣づけるようにしてください


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