アトピー便り

アトピー便り27:水いぼの治療が痛くない?!

 アトピー性皮膚炎の子どもではしばしば伝染性軟属腫(水いぼ)が見られます。平均1~2ミリ程度の少し光沢のある突起物が皮膚に多発してくるものですが、軟属腫ウイルスの感染により起こります。これはアトピーの子どもは皮膚のバリアの働きが弱く、原因ウイルスに感染しやすいことと、水いぼならびにアトピーの湿しんを引っかくことでまわりにうつしてしまうためです。
 治療はピンセットで中の白い塊をつまみ出すことですが、子どもにとってはとても痛く、たいていの子どもは泣きさけんだり、暴れたりします。従って、治療の前に親子ともども事情を説明しますと、多くの場合治療は見送られます。治療をしなくて済むのは放置しても水いぼは最終的には抗体ができて治るためです。
 一方で、治療をしないでおくと治るまでの間にほとんどの場合いぼは増え続けていきますので、プールの時期にはまわりの子どもにうつす可能性が高くなってきます。一度とらずにおいたものの、いぼだらけになってスイミングスクールや学校から治療をしてくるように促されて再来院されるケースもしばしばです。(多数の)水いぼの治療イコール格闘の始まりで、泣きさけび暴れる子どもを押さえつけて治療するのは皮膚科医にとってもとてもつらいものでした。しかも治療は一回で終わることはなく、何度も繰り返されることになります。
 このたび水いぼの治療の際の痛みを和らげるために痛み止め(局所麻酔剤)のテープを保険診療で使用できるようになりました。今までも一部の医療機関ではサービスとして使われていたようですが、これからは全医療機関で使うことができます。少なくとも以前は治療を見送られてきた水いぼの子どもでも治療を行なうケースが増えてくるかと思われます。テープの貼布時間によって痛みの軽減度は変わりますし、使用に当たってはいくつか注意点がありますので、水いぼの治療でお悩みの親子の方は一度かかりつけの皮膚科医に相談してみてください。

2012/7/4


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