遅くなりましたが

 以前に「祝巨人日本一その陰で」のところで済美高校のセンバツ出場がなくなりましたと書いてしまいましたが、済美高校は周知の通り準優勝の大活躍でした。今春の選抜大会は記念大会で四国から例年より1校多い3校が選ばれ、21世紀枠の土佐高校を含めると4校が出場しました。遅くなりましたが、誤記したことにつきましてお詫び申し上げます。
 済美高校の大黒柱安楽投手は2年生でこれからもしばらくの間楽しみですが、一方で松山商業の復活を願ってやみません。春の県大会ではベスト8に進出しており、今後に少し期待しています。昨年当時の松山商業のエースを間近で見る機会がありましたが、一見普通の(体格の)高校生でした。安楽投手のようなプロ予備軍の体の大きな選手と渡り合わなければならないことを考えると現実にはなかなか大変そうですが・・・。
 独走と思われたジャイアンツが一時阪神に首位を譲ったり、愛媛マンダリンパイレーツも徳島インディゴソックスの連敗で首位に立つなど、スポーツのいろいろな局面で一喜一憂しています。今夜はサッカーワールドカップ日豪戦が控えています。ホームゲームで、これまでの予選の成績から行け行けムードになっていますが、オーストラリア戦はワールドカップ予選・本戦に関しては3敗3分けで、まだ一度も勝っていないようです。行け行けムードではなく、今度こそは勝つぞという意気込みで力強いモチベーションを持って是非とも勝って欲しいものです。

2013/6/4

アトピー便り37:ためしてガッテン

 5月15日NHK総合テレビでためしてガッテンが「しつこ~い湿疹かゆみまさかの犯人を大発見」というテーマで放送されました。所用のため直接テレビは見ておりませんでしたが、後から健康関連情報のメールマガジンでその内容を知りました。NHKホームページのためしてガッテンのところで過去の放送に詳細が載っていますので、放送を見逃した方は是非一度目を通していただければ大変役に立つと思います。
 その番組でも紹介されていましたが、かぶれの原因を探す検査がパッチテストです。ところが、診療の現場ではなかなか行なうようになりません。検査の三日間入浴を控えてもらわなければならないこと、判定日の二日目、三日目に受診してもらう必要があることから患者さんの了解を得られないことがしばしばです。かぶれの原因として最も多い金属アレルギーについては、汗で症状が悪くなりますので夏場に症状が目立ちます。ところがパッチテストを夏場に行なうことは先述のように難しく、冬場にパッチテストを行なうようにしていても汗をかかない冬場には症状が出ないことが多く、検査をしないでそのままになってしまいがちです。
 今回のためしてガッテンは診察時間中にはなかなか説明しきれない部分を詳しく紹介していただいており、皮膚科専門医、アレルギー専門医にとっても大変ありがたいものと思われますし、特にパッチテストを積極的に行なうための啓発にも一役買ってくれていると思います。これからもこのような内容のテレビ放送が続いてくれればと願っています。
 尚、日本皮膚アレルギー・接触皮膚炎学会のホームページで紹介されているパッチテストを受けられる医療機関は、研究のためのパッチテストの結果集計に協力した病院に限られており、当クリニックを含めて実際には他にも数多くの皮膚科で実施していますので、パッチテストをご希望の方は先ずはお近くの皮膚科専門医にお問い合わせください。

2013/5/23

アトピー便り36:日本アレルギー学会に参加して(続) アトピーと金属アレルギー

 日本アレルギー学会のポスター展示のところで一番興味深かったのは、内因性アトピーと金属アレルギーについての発表でした。血清IgE高値でダニなどのIgEも高い外因性アトピー(性皮膚炎)と血清IgE正常もしくは軽度上昇でダニなどのIgEが高くない内因性アトピー(性皮膚炎)については以前から4対1の割合で見られることが言われており、内因性アトピーでは金属アレルギーが高頻度に見られることが知られています。発表ではそれを裏付ける具体的な研究データが示されていました。外因性アトピーでのニッケルのパッチテスト陽性率は18%(コバルト12%)に対して、内因性アトピーでのニッケルのパッチテスト陽性率は41%(コバルト41%)と高いことが示され、汗に含まれるニッケルも内因性アトピーのほうが外因性アトピーよりも多く検出されていました。
 よく外来で臨床的にアトピー性皮膚炎と診断できる子どものお母さん方から「血液検査でアレルギーはなかったからアトピーではありません」と言われることがありますが、正しく言えば外因性アトピーではないということです。言い換えれば内因性アトピーの可能性が高く、金属アレルギーのパッチテストを行なうと陽性にでる可能性が高いものと思われます。
 この研究発表のコメントで最も納得したのは、内因性アトピーでは皮膚は正常なバリアを持っており、外因性アトピーのようにバリアの破綻からダニなどのいろいろな大きな抗原が皮膚の中に浸入してきてアレルギーにつながることはないが、金属などの非蛋白抗原は分子量が小さく正常なバリアを通過しやすいため金属アレルギーが起こるのではないかというところでした。
 成人の難治性のアトピー性皮膚炎で、血液検査でアレルギーは見られず、皮膚の状態も全体的には乾燥傾向が少ないケースにしばしば遭遇します。そのような場合には金属アレルギーを疑って積極的に検査を行なう必要があると実感しました。

2013/5/13

なんてこと!?

 年に一度のプロ野球公式戦ヤクルト阪神戦がこの週末に松山坊っちゃんスタジアムで3日間開催されました。本来ならプロ野球ファンとしては一日は観戦に行くところですが、金曜日はあいにくの雨、土日は日本アレルギー学会出席のため横浜に出張で行けませんでした。金曜日は我が巨人軍が横浜スタジアムで横浜巨人戦(歴史に残る大逆転負けを喫しましたが)をしており、学会場のパシフィコ横浜から横浜スタジアムは近く、学会が終わってから土曜日のナイター観戦でもと思っていたところ、何と土日の横浜巨人戦は新潟開催。坊っちゃんスタジアムに阪神が来てくれていたのと同じように、巨人が新潟に遠征していたのでした。何と運の悪いこと、でもあまりにめずらしいことで良いことの前ぶれではと思うようにしています。

2013/5/13

アトピー便り35:日本アレルギー学会に参加して

 この週末日本アレルギー学会春季臨床大会に出席してきました。アトピー性皮膚炎についての会に三つ出席しましたが、大変勉強になりました。どの会も主に皮膚科医と小児科医の出席のもと盛況でしたが、小児科の講師の先生が小児の食物アレルギーの関与するアトピー性皮膚炎に関していろいろなデータを示しながら、「皮疹を治すと食物アレルギーは治る(もちろん全例に当てはまるわけではない旨も補足はされていましたが)」と発表されていたのが特に印象に残りました。同じ先生の発表で、小児のアトピー性皮膚炎でも痒疹(硬いもりあがった皮疹)の治療には非常に強いステロイドの外用薬を1~2週間、症状のひどい場合には2か月連日外用させるとのことで皮膚科医以上の積極的な治療には学ぶところが多くありました。
 ステロイドの外用療法については、先述の内容以外にも乾燥肌、ならびに軽い湿しんの症状において皮疹を正しく見極めて、ステロイドをどのように使うか、症状がいったん良くなってからは一度ステロイドを止めて皮疹のでたところに治療を行なうリアクティブ療法ではなく、良くなってからも週に何回か皮疹のあったところに外用を続けることで良い状態を保つリアクティブ療法を、といった点がとても参考になりました。詳細については診療の現場で患者さんにはいろいろお話する機会もあるかと思います。おおむねそれなりに実践してきたつもりのことではありましたが、まだまだ不十分といったところで、これからの診療に役立てていこうと思っています。

2013/5/13


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