アトピー便り

アトピー便り90:2021春

あっという間に前回の更新から半年が過ぎてしまいましたが、依然コロナ禍で緊張感が続く毎日が続いています。季節の変わり目でアトピーの症状が悪化する患者さんも少し目立ってきました。きちんと定期的に塗り薬をつけている方はあまり変わりありませんが、症状がいったん良くなって塗り薬がなくなってからは保湿剤だけで様子を見ていた方で多く見受けられます。症状のあまり強くないアトピー患者さんは肌がざらざらした乾燥肌程度と思われがちですが、実際には湿しんのことが多く、ステロイド外用剤、もしくはタクロリムス外用剤を正しく塗らなければなりません。この状態で保湿剤(多くはヒルドイド)のみの外用が続きますと、少しずつ症状が悪化してしまいます。一方で、魚鱗癬のあるアトピー患者さんではステロイド剤を外用しても症状があまり変わらないことがありますので注意が必要です。
ホームページをご覧になってから来院される患者さんが多いのか、新型コロナウイルスのPCR検査で保険診療と自費診療の違いが広く認識されるようになったせいか、アレルギー検査をする、しないで押し問答になる機会はほとんどなくなりました。引き続きアレルギー検査については必要な検査のみ保険で行ない、それ以外は自費で行なっていますが、季節柄スギ、ヒノキのアレルギーを確認する事例が多くなっています。他医で納豆アレルギーの診断を受けたサーファーの方がセカンドオピニオンで受診された以外には特別なアレルギーの事例は最近診察する機会はありませんでした。

2021/4/6


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