アトピー便り

アトピー便り137:お早めの治療を

秋を一気に飛び越えて急に寒くなりましたが、それに伴いしばらくの間落ち着いていたアトピーの症状が急激に悪化するケースが増えてきました。新型コロナウイルスの他、特にインフルエンザが急増し、学級閉鎖もみられています。感染症の症状が落ち着けばアトピーなど皮膚疾患の治療を速やかに行なうようにしてください。特にアトピーでは症状がひどくなってしまいますと短期間では良くならなくなりますので、乾燥がひどくなったくらいの少し悪くなりかけたときに早めに治療を始めましょう。保湿剤の外用だけでは乾燥肌(と思われる)症状が改善しないケースは特にご注意ください。ここのところの季節外れの気温上昇、黄砂飛来などもアトピーが悪化するきっかけになりますので重ねてご注意ください。
皮膚が乾燥する時期になり始めの頃は特にアトピー患者さんで半年ぶり~数年ぶりに受診される方が目立つようになります。①単純に症状が落ち着いていたケース、②症状は改善しないもののほったらかしにしていたケース、③他医を受診していて諸般の事情でたまたま受診されたケースなどいくつかのケースが考えられますが、こちらのコミュニケーション能力の不足もあってなかなか詮索できませんのできちんと把握できずに終わってしまうことが多々あるかもしれません。患者さんから詳細について説明がなければ、特に小児のアトピーでは季節的に再発を繰り返す軽症例、自然に治まっていくケースが多いこともあり、通常は一番目のケースと見なして以前と同様の治療を淡々と続けています。二番目のケースと判断すれば、治療(経過)・悪化因子の再チェック、治療内容の変更、場合によっては精査や注射などの全身療法を目的に基幹病院への紹介が必要になることもあります。三番目のケースが明らかな場合基本的には主治医がこちらに変わることはありませんので、こちらからも現状を細かくお聞きすることはなく、次の主治医受診までのつなぎとして前回の当クリニック受診時と同じ薬を最低限の量だけ処方しています。尚、当クリニックを皮膚科、アレルギーの主治医としていただいている患者さん(ならびに転医の患者さん)におかれましては、診察時に忌憚なくそれまでの経過・状況、ご要望をお伝えいただければ齟齬の無い、より効果的な診療へとつながりますので是非とも宜しくお願いします。

2025/12/3


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