気まぐれ随想録

つけ薬の処置について

 皮膚科での治療の中心はつけ薬ですが、診察の時につけ薬を処方するだけで終わると「薬をつけてくれないのか?薬をもらうだけなら薬局とかわらないではないか!?」と言われることが時々あります。実際に当クリニックでは患者さんによって薬を塗ったり、塗らなかったりしますが、その辺りの事情について説明させていただきます。当クリニックで患者さんに処置として薬をお塗りするケースとしては、症状がひどく、ガーゼ処置などが必要なとき、かゆみが強く少しでも早く薬を塗ったほうがよいと思われるとき、背中など自分で薬が塗れない場合が先ずあげられます。また、初診で薬の塗り方を一度説明しておいたほうが良いと思われた場合にもお塗りする場合があります。基本的に自分で塗れる場所で、症状の強くない場合や薬を塗った直後、あるいは入浴までの時間があまりない時には薬の処方だけを行ないます。また、陰部など患者さんが自分で塗ることを希望されるだろうと予測できるケース(ただし処置が必要な場合は除く)も処方だけにします。患者さんに処置でつけ薬をつけるとその塗る範囲に応じて処置料がかかりますので患者さんのご要望がなければできるだけ処方だけにしています。
 患者さんによって薬を塗ってもらいたい方と自分で塗りたい方に分かれますが、なかなかどちらを希望されているか判断しかねることも少なくありません。散髪屋さんで「ひげを剃ってほしい」あるいは「剃らないでほしい」と意思表示をするのと同様に「薬を塗ってほしい」または「自分で塗る」とご遠慮なくお伝えいただければと思いますが、如何なものでしょうか?


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