〇5月中下旬においては異常に暑い日があったり、風があると少し肌寒い朝夕もあったりと、なかなか天候は落ち着きませんでしたが、紫外線の強い日は特に帽子、日傘、日焼け止めを使って皮膚のトラブルを避けましょう。まだ梅雨前、夏はもう少し先とはいうものの、季節外れの強烈な日差しを長時間浴びますとやけどを起こすことがありますのでご注意ください。軽装になるに従って、小児では水いぼ、とびひなど接触感染による皮膚疾患も増えてきますのでご注意ください。アトピー患児は皮膚のバリアの働きが弱いことからこれらの疾患を起こしやすく、湿しんをひっかくことで拡がっていきますので予防の意味でも普段からアトピーの外用治療をしっかり行なって皮膚の状態を整えておきましょう。また逆にこれらの感染性の皮膚疾患にかかりますと、そのままアトピー治療(ステロイド外用など)を続けてしまうと悪化してしまいますので早めに主治医を受診してください。
(余談)先述の水いぼ、とびひについてですが、これからプールの季節になると水いぼは増えてきますし、虫刺されのひっかき傷からとびひになる患児も多くなってきます。これらの皮膚科での処置について、水いぼをとる、とらない、とびひのガーゼ交換を毎日病院でする、しないはそれぞれの皮膚科医の方針によって異なります。当クリニックではひととおり説明をした上で、親御さんならびに患児のご意向を踏まえて治療を決めています。水いぼについては取る場合、取らない場合、取る場合には一回でとるか、何回かに分けてとるか、痛み止めのテープを使うか、使わないか、いろいろなケースがありますが、(時間はかかっても必ず治りますので)最近は取らずに様子をみるケースが増えています。基本的には数が多い場合、極端に大きな物がある場合、処置の痛み、不安に耐えられない場合、治りかけで赤くなっている場合には自然治癒を待ちます。尚、主治医がいながら水いぼの治療だけをこちらで取って欲しいと当クリニックを受診されるケースもちょくちょくあります(1週間くらい前にもありました)が、主治医の方で水いぼの治療もしていただくようにしています(主治医が取らない方針であればそれに従ってください)。とびひについては、初診時には当クリニックでガーゼ処置をしていますが、基本的にはご自宅でガーゼを用意してもらって患部の処置をしてもらい。4日後の再診としています。初回の処置の時にご自宅でのガーゼ処置が難しければ毎日通院していただくようにお伝えしていますが、実際に連日通院される方はほとんどいません(4日後の再診もされないケースもありますので、実際に良くなっているのかどうか、他医で処置をしてもらっているのかどうかは分かりませんが)。尚、とびひについては大本の治療である抗生物質の内服薬、外用剤の投薬も行ないます。
2025/6/2