アトピー便り81:夏の皮膚病(外来便り)

子どもの手足口病が松山市でも流行しているようで、当クリニックでも診る機会が増えています。その他ではりんご病、大人の水ぼうそうも見られました。これらのうち水ぼうそうを除いて治療法があるわけではありませんが、診断の見極め、生活上の注意事項がありますので、ご心配な方は医療機関を受診されることをお勧めします。アトピー性皮膚炎の患者さんでは乾燥症状が改善され、比較的落ち着く方と汗でかゆくなる方と両方いらっしゃいます。特に経過の長い方、症状の強い方は汗のケアをしながら、しっかりと治療を続けてください。夏の花粉症がある方はフルーツなどの食物アレルギーの症状が目立ちやすくなります。気になる方はアレルギー科を受診して、ご相談の上必要に応じて検査を受けてください。

2019/7/11

アトピー便り80:恒例ですが、水いぼについて

この時期になると水いぼの子どもの受診が増えてきますが、取るか取らないかいつも問題になります。取らなくても時間が経てば水いぼに対する免疫ができて必ず治りますが、治るまでには数が増えたり、大きくなったりして、周りの子どもにもうつしてしまいます。治療はピンセットでつまみ取りますが、当然痛いので子どもにとっては堪りません。そこで痛み止めのペンレステープ®を1時間貼ってから取ると痛みがなくなって子どもの負担はかなり軽くなります。尚、治療は1回で終わることはほとんどなく、多くは何回も治療を繰り返します。
自然に治るまでに半年かかるか、1年かかるか、もっとかかるかは個人差がありますし、プール禁止かどうかは幼稚園、保育園、スイミングスクールなど施設によって対応も異なります。水いぼの治療については以前から皮膚科でも小児科でも意見の分かれるところで対応は病院ごとで違います。水いぼの治療においては受診される病院にあらかじめ対応を問い合わせておくのがよいと思います。
当クリニックでは診察時に上記の内容を説明をして相談の上で治療方針を決めています。ただし、ペンレステープ貼付での治療を行なうのは、土曜日以外、診療終了時間より2時間前までに受診される方に限定させていただいておりますのでご了承ください。

2019/7/1

 

 

残念続き

プロ野球交流戦ではジャイアンツは最終戦でホークスに敗れて優勝を逃し、コパアメリカではサッカー日本代表が予選リーグ最終戦で引き分けで決勝トーナメント進出ならず、なでしこジャパンは決勝トーナメント初戦敗退と惜しい出来事が続きました。体操の世界選手権の選考会では内村選手、白井選手、村上選手ら有力な選手が怪我や不調で代表に選ばれず、大坂なおみ選手は世界ランキング1位から陥落するなど、ここのところスポーツ界でも残念なことが続いています。サッカーJ2愛媛FCも独立リーグ愛媛マンダリンパイレーツも今期の成績は今一つです。一方で、久保建英選手のレアルマドリード入団や八村塁選手のNBAドラフト1巡目でのウィザーズ入団など歴史的快挙も続きました。メジャーリーグ大谷選手の活躍、大坂なおみ選手のウィンブルドン優勝、松山英樹選手の全英オープンゴルフ優勝ならびにジャイアンツのペナントレース・日本シリーズ優勝、愛媛FC、愛媛マンダリンパイレーツの今後の巻き返しを期待しています。

2019/6/26

アトピー便り79:どっちがいいのか?

当クリニックでは問診票に「予約制と受付順のいずれを希望されますか?」という項目を入れていますが、最近初診で受診される患者さんでは予約制を希望される方が多くなってきています。美容皮膚科を標榜しているところを中心に皮膚科では予約診療を行なっているクリニックが多くなってきていますので、その流れを反映しているのかもしれません。当クリニックは土曜日と繁忙期を除いてはのんびりと診察していることが多いので、これまでは受付順で診察を行なっていますし、実際に長く通院していただいている患者さんでも受付順であるからこそ時間の空いたときに来ていただいている方も多いのではないかと思います。
患者さんが多いときには予約の時間を守ることはできませんし、患者さんが少なくても新患の患者さんで時間がかかるときには時間が押してしまうこともあります。とは言うものの、予約制を希望される新患の患者さんにも引き続き受診していただきたいですし、長く通院していただいている患者さんにももちろん引き続き来ていただきたいですし、どうしたらいいのか悩ましいところです。

2019/6/25

アトピー便り78:言うことが違う!?突っ込んでください!

先だって市販の外用剤によるかぶれが疑われる患者さんに強力なステロイド外用剤を処方していたところ数日後に再診されて、「つけ薬を塗って却って悪くなりました。1回しか処方された薬は外用していません」とおっしゃいました。かぶれでは通常数日経ってから症状が現れますので、受診される前までかぶれの原因の薬を塗っていた場合には治療を開始してもその直後に症状が遅れて拡がることもあります。そのため、とっさに「つけ薬は勝手に止めてはいけません。数日くらいは塗り続けてください」と言ってしまいました。その後で、かぶれは通常数日後に症状が強く出るので処方した薬のせいで悪くなったのではないこと、処方した薬を塗っていないところが良くならずに周りに拡がっているように見えている可能性が高いことをお伝えしました。
後で冷静に考えてみますと、通常は初診時には「症状が良くならなかったり、悪くなったりする時には治療を止めてすぐに診せてください」とお話していますので、1回塗って症状が拡がってしまいますと止めてしまうのも無理はありません。結局は当方の説明不足で、「(強いかぶれを念頭に置く場合には)治療を開始してからも数日間は症状が拡がる可能性がありますので、数日間は特に広めにしっかりと塗ってください」と説明を加えておくべきでした。このように説明が不十分ですと、初診時と再診時に真逆のことをお話してしまうことになり、言うことが違うと患者さんから不信感を抱かれるようになってしまいます。
アトピー性皮膚炎では経過も治療歴も長くなり、受診時ごとにいろいろお話をしますので、同じ話の繰り返しになることが多いのですが、上述のお話と同じようにたまに真逆のことをお話してしまうことがあるかもしれません。真逆のことをお話している場合には、状況が異なっていたり、合併症が見られたり、治療の副作用が現れたりするなど、必ず理由があります。ご遠慮なく、「前に違うことを言われました」と突っ込んでください。患者さんの疑問や不安を解くことにもなりますし、患者さんとの相互理解を深めるきっかけにもなるかと思います。尚、強い突っ込みは条件反射で強く返してしまうことがありますので、出来ればお手柔らかにお願いします。

2019/5/9

 

 


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