お久しぶりです

先だって久しぶりにアメトーーク!(テレビ朝日)で3回目のお肌よわよわ芸人2024夏が放送されました。アトピー性皮膚炎と思われる芸人さん達が面白おかしく普段の苦労話を紹介するもので、楽しく観させていただきました。アトピー患者さんにとっては笑い事では済まない症状や痒みですが、参考になったり、反面教師になったり(サバンナ高橋が上手に突っ込んでいました)、そして何より元気づけられたのではないかと思います。皮膚科医にとっても色々示唆に富んだ参考になる内容でした。その中でアインシュタインの稲ちゃんがデュピクセントと思われる注射の治療をしているのもサラッと紹介されていました。お見逃しのアトピー患者、ご家族の方はTVerでしばらくの間見れますので是非ご覧ください。

以前に松山商業の甲子園出場と松山英樹選手のメジャー大会での優勝を祈念していましたが、残念ながらいずれも叶いませんでした。松山英樹選手は現在パリオリンピックに出場中で二日目を終わって首位タイです。マスターズで優勝した時に好勝負を演じたシャウフェレ選手も首位に並んでいますので、マスターズの再演、好結果に終わることを願っています。

2024/8/3

リンク集

皮膚病、アトピー性皮膚炎、アレルギー、医療全般に関する情報を提供しているホームページを集めてみました。調べものや情報の検索などにご活用ください。

皮膚科・皮膚病関連

日本皮膚科学会

九州大学医学部皮膚科学教室(アトピー性皮膚炎関連情報掲載)

日本乾癬患者連合会

水虫オンライン

アレルギー関連

日本アレルギー学会

アレルギーポータル

公益財団法人日本アレルギー協会

認定NPO法人 日本アレルギー友の会

リウマチ・アレルギー対策(厚生労働省)

皮膚とアレルギーの情報サイト かゆみナビ

アレルギーi 

一般医療情報

厚生労働省

国立医薬品食品衛生研究所

独立行政法人 医薬品医療機器総合機構

松山市医師会

愛媛県医師会

日本医師会

医療 健康 介護 yomiDr.(読売新聞)

アピタル(医療・健康・介護)(asahi.com 朝日新聞社)

医療プレミア-毎日新聞

日本経済新聞 健康・医療

からだ-産経ニュース

医療健康の最新ニュース-47NEWS

アトピー便り120:念には念を

強い日差しのもと、日光、汗による皮膚のトラブルにご注意ください。衣服で露出部位を減らしたり、日焼け止めや帽子、日傘などを正しく使って日光に当たりすぎないようにしましょう。汗はアトピー性皮膚炎の悪化因子の一つに挙げられますし、金属アレルギーの症状を誘発しますが、汗自体は良い働きもありますので、シャワーを浴びたり、おしぼりで汗を拭うなどして汗が長く皮膚に残らないように気をつけましょう。この時期明らかな乾燥肌が見られない子どもさんがスキンケアとして保湿剤を使いすぎますとあせもが出やすくなりますので注意しましょう。
イネ科の花粉症の方は症状が目立つ時期ですので、特にフルーツなどを食べてのどに違和感を感じる方は一度検査をして調べてみてください。

少し前になりますが、ある患者さんが手のひらだけに皮疹がみられて受診されました。鑑別診断として汗疱(かんぽう)、接触皮膚炎(かぶれ)などを一通り説明しましたが、患者さん自身は梅毒を心配していました。感染(の可能性のある)機会から数か月経過しており、日数的にはあり得ましたが、ばら疹などの他の2期疹が見られなかったことなどとあわせてその時の皮膚症状からその場で否定しました。ところが、陰部にみられる1期疹についてはきちんと問診していなかったのであったかどうかは分かりません。その後再診がなかったので梅毒ではなかったのだろうと思いつつも、昨今の梅毒患者数の増加を鑑みてひょっとしてと思ったりもしました。問診については先入観や思い込みにとらわれずに念には念を入れて丁寧に聞く必要がありますし(実際にはきちんとできているとは言えませんが)、良くならなかったり、何か問題があった時にきちんと再診していただけるように十分に説明をしておく必要があると再認識させられました。

(蛇足)初診患者さんから予約のお問い合わせを受けることが多いのですが、当クリニックは(初診患者さんの)予約診療はしていません。一方で定期的に通院され(てい)る再診患者さんを対象に土曜日以外は予約を受け付けておりますが、実際に予約される方は今のところいらっしゃいません。あまり周知されていないこともありますが、定期的に通院していただいている患者さんは予約して時間を調整しながら慌ただしく来られるよりも空き時間に自由に受診できるほうが良いのかもしれません。予約のお問い合わせの際に多くの方に普段の外来の混雑具合を聞かれますが、天候や(季節性、感染性の)疾患のはやり具合、他の皮膚科の混み具合の影響を受けて外来の混雑度は変わってきます(概ねのんびりしています)。極端に暑い日、寒い日、雨風の強い日には初診、再診いずれの患者さんも少なくなりがちですが、アウトドアシーズンになると皮膚のトラブルも多くなり初診の患者さんが時間帯(土曜日やお休み明け、学校・仕事終わりの時間など)によっては集中しがちです。近隣の皮膚科が混んでいる時(中には二時間半待ちもあり)には診療を比較的遅くまでしているため終了時間間際に駆け込みで来られたり、土曜日にはいつもの皮膚科で予約をとれずに仕方なくこちらに来られる患者さんも少なからずいらっしゃいます。このような状況で他医から来られる患者さんにつきましては十分に診察時間がとれませんし、その後短期間で再診される(続けて通院される)こともほとんどありませんので、定期的に通院していただいている患者さんとは異なる対応になってしまいますことをお含みおきください。また同じ症状で当クリニック以外の皮膚科を受診されている(のが分かる)場合には基本的には他医がメインであることが多いのでそちらで治療を継続されることをお勧めしています。尚、それでも不定期に当クリニックを再診いただく場合もありますが、説明や治療(方針)が異なる可能性がありますので患者さん(親御さん)からはっきりとしたご要望・意思表示(セカンドオピニオン、主治医依頼など)が無ければこちらから積極的に対応(説明)させていただくことはありませんのでご了承ください。

2024/7/11

 

アトピー便り119:じんましん?

暑くなるのにつれて日光、汗による皮膚のトラブルが目立つようになりました。アトピー性皮膚炎、金属アレルギー(かぶれ)は汗が悪化因子になりますのでご注意ください。

患者さんのかゆみの訴えが非常に強いものの、診察時には皮膚の変化は乏しくて、掻き痕がわずかに見られるだけのケースがしばしば見られます。このような場合には、掻き痕の一部は湿しんになっていることが多いので通常はステロイド外用剤を処方して経過を観ます。患者さんの多くはお薬を塗ると治るので付け薬を続けて処方して欲しいということで再診されますが、掻き痕は相変わらずで実際はあまり良くなっていません。このようなケースで最も疑われる疾患はじんましんです。典型的なじんましんであれば受診時に皮疹が見られなくても、皮疹がみられた時にスマホに皮疹の写真を撮って持ってきていただければ比較的簡単に診断できます。一方で、軽症のじんましんでは症状が目立たないために患者さんの多くは皮疹そのものを自覚されていません。そのために外用剤だけ塗っていて症状がくすぶっているケースが目立ちます。塗り薬を塗った後に症状がなくなりますので患者さんは塗り薬が効いていると思いがちです。実際のところはじんましんは塗り薬と関係なく、皮疹自体は時間が経てば一旦消えますが、再発を繰り返します。適切な治療はステロイド外用剤ではなく、抗ヒスタミン薬の内服になります。患者さんにこれらを説明しても受け入れられない(付け薬だけで良いと言われる)こともよくありますが、通常は診断学的治療として抗ヒスタミン薬の内服を試します。じんましんの治療は症状にあわせて内服薬の継続が必要で、長期にわたって内服を続けるケースも珍しくありません。そのため「飲み薬は効かなかった」と言われて再診される患者さんの中には、お薬は効いていながら飲むのを止めて再発している方が混じっていますので注意が必要です。

(蛇足)たまたま最近遭遇したケースですが、今まで内科でじんましんの薬をもらっていて、そこが閉院するので引き続き薬を処方して欲しいとのことでした。前医と同じ抗ヒスタミン内服薬を処方しようとしましたが、一緒に外用剤(クロタミトン含有)を処方して欲しいと言われました。皮膚科的には疾患としても、現在の皮疹の状況からしても不要でしたので処方をお断りした上で、どうしても同じ外用剤が欲しいなら薬局で購入可能な旨をお伝えしたところ、即座にキャンセルして帰られました。ひっかき傷(湿しん)が確認できればステロイド外用剤を処方しますが、じんましんの症状だけで外用剤を処方することは通常はありません。

2024/6/2

 

 

アトピー便り118:問診票について

汗をかく機会が多くなりアトピー性皮膚炎の症状が悪化する方がさらに目立つようになりました。気温の上昇、アウトドアの活動が増えるに伴って、アトピー、皮膚のトラブルは増えてきます。早めの治療を心がけてください。

先だって他院で単純ヘルペスの治療を受けていた患者さんが混み合っていた(問診票に記載あり)ということでこちらに来られました。当クリニックではこのようなケースはよくありますが、先ず前医でどのような治療・説明を受けていたか確認します。(症状も含めて)きちんと確認できればご要望通りに機械的に時間を費やさずに前医に準じた処方をします。一方で、治療していても良くならない、悪化した、あるいは説明を聞きたい、セカンドオピニオンを求めたいといった患者さんも中にはいらっしゃいます。特に初診時はこちらのコミュニケーション能力が低いこともあって意思の疎通が十分にとれない場合も多々ありますので、患者さんのご要望に少しでもお応えすることができるように問診票を活用しています。
花粉ー食物アレルギー症候群の診断に至ったある患者さんは食事後にじんましんがでたということでその日のうちに検査希望で受診されました。過去の食物アレルギーを疑わせるエピソードを診察時に直接お伺いしましたし、問診票で花粉症と治療歴がわかりましたので、真っ先に花粉ー食物アレルギー症候群の可能性を考えて検査をしました。すぎ、ヒノキの他、はんのき、リンゴ、セロリ、もも、豆乳アレルギーを示すGly m4などが陽性でした。当日の食事で検査が陽性だったものは確認できませんでしたので、今後もいろいろ注意が必要な旨お話しました。
このように問診票は診療、診断の一助になりますので、できるだけご記入していただければと思います。尚、診療終了時間間際に受診される方につきましては問診票なしで診察していますのでお含みおきください。午前の診療終了時間は12時になっていますので、特に土曜日に受診される患者さんはご注意ください。

(蛇足)ゴールデンウィークの直前のお話ですが、じんましんで他医を前日に受診した(処方あり)患者さんが当クリニックを受診されました。問診票によればセカンドオピニオン目的で受診されていました。前医ではアレルギーとは言われておらず、アレルギーを心配して受診されていましたので、食事内容、食事とじんましんが出る時間的な関係について詳細(問診票に記載なし)を伺おうとしました。その際何度か聞き直したところ、「さっきも同じことを言ったのに何度も聞き間違えてやる気が無いならもういい」と怒ってそのままキャンセルして帰られました。このような行き違いも問診票に直接詳細を記載していただいていれば防げたかもしれません。そのやりとりの中でも結局アレルギーを疑わせる的確な情報は何も得られなかったので検査にも至っていませんし、おそらくアレルギーではなかったのだろう(ひょっとすると問診に終始して検査をしようとする素振りもなかったので前医と同じような状況で切れたのではないか)と思っています。

2024/5/5


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