アトピー便り54:外来便り(お久しぶりです)

更新しないまま一年近く過ぎてしまいました。なかなか新しい情報の発信を続けるのは難しいので今回は少しつぶやきたいと思います。

外来ではいろいろな患者さんを診察する機会があり、すべての患者さんにご満足いただいているわけではありません。こちらの実力不足、対応・接遇の不備などいろいろ至らぬところはありますが、ご理解いただきたい、出来ればこうしていただければありがたいといういくつかのケースをお話させてもらいます。
(1)顔の症状の診察時にフルメイクで受診  メイクで症状がマスクされるため診察、診断することができません。メイクで症状が分からない状況で「何が原因か、何とかして欲しい」と強く求められた場合に、ふと「メイクで症状がよくわかりません。こちらで診させてもらう場合には今回リセットしてゼロからのスタートになるので前医の先生の方が経過をよく診ているのでもう一度行かれた方がいいかもしれません」とお答えする場合もあります。その場でしっかり落としてもらって改めて診察すればよいのですが、特別な症状でなさそうな場合には湿しんを想定して外用剤を処方し、1週間後にノーメイクでの受診を指示して診察を終える場合もあります。たいていの場合再診はなく、元の症状、経過はわかりませんが・・・。できれば診察直前にメイクを落とす、少なくとも症状のある部分だけでもメイクを落として受診していただきますと助かります。
(2)初診(久しぶりの再診)時に薬を指定される  他の皮膚科を受診されていた患者さんが諸般の事情によって当クリニックを受診されますが、その際「この薬をできるだけいっぱい出して欲しい」と言われることがあります。先ず、病院ごとで取り扱いの薬や診療スタイルが異なりますので内容、量に関しては異なります。終了時間ギリギリなどのよほど時間がない状況での受診を除いては、前医があることを問診時にお伝えいただければ、前の病院での薬の内容、使用状況の確認は行ないます。当クリニックでは初診時には1~2週間(あるいは数日)分の薬を処方して、何回か経過をみてからお薬を増やしたり、変えたりします。「この薬をこれだけ出してください」と言われた場合、さらには「前の病院では出してもらっていた」と強く言われた場合には「前の病院でご相談ください」と言ってしまう場合もあります。一方、診察時に症状が確認できない場合や今までの薬の使用で明らかな効果が確認できないにもかかわらず特定の薬を希望されることがあります。特に外用ステロイドや美容目的の保湿剤(ヒルドイド®)の場合には患者さんの希望が強くてもこのようなケースでは処方しておりません。診察中のご様子からもお忙しい中受診いただいている患者さんのご不満は手に取るようにわかりますが、何卒ご了承いただければと思います。
(3)じんましんでアレルギー検査を(保険診療で)希望される  じんましん=アレルギーと一般的には思われていますが、実際にはアレルギーが原因のじんましんは1割前後と考えられています。アレルギー検査(血液検査)は血液中にアレルゲンに対する抗体が増えているかどうかを見ているだけで症状の原因を特定するわけではありません。目がかゆくなったり、鼻水が出たりする方やフルーツを食べたらのどがイガイガするなどの症状が出る方は積極的に検査をする必要がありますが、じんましんでは主治医が検査をする必要があると考えた場合にだけ行なうのが一般的です。症状からアレルギーを疑った場合には保険診療でアレルギー検査を行ないますが、アレルギーを疑う症状がないと主治医が考える場合にアレルギー検査をすると全額自己負担での検査となります。テレビなどでよく紹介されるアレルギーの項目をいっぱい調べる検査は自費であれば2万円近くかかります。説明をさせていただいた上で検査をされる方はほとんどおりません。いろいろな皮膚科を受診しても検査をしてもらえないので当クリニックではアレルギー科を標榜していることから、受診すれば検査できるものと思って来られる患者さんも多く、上記の内容をお話した後では患者さんの落胆、憤りのご様子を目の当たりにすることも多いのですが、ご了解いただければと思います。

なかなかご説明を理解していただけない場合、時間が押している場合などではその対応に当方に落ち度が少なからずあることは自覚しております。今後改善していきたいと思っております。尚、ご心配、疑問に感じられることはご遠慮なく診察時にお申し付けください。

2017/8/30

 

アトピー便り53:アトピー勉強会中止のご案内

これまでホームページ上でご案内させていただきましたアトピー勉強会ですが、このたび中止させていただくこととしました。アトピー性皮膚炎についての診療につきましてはこれまで通り変わりなく行っていますので、ご質問、お問い合わせ等はご遠慮なく診察時にお申し出ください。

2016/11/17

記念すべき日

今日は松山市内は地方祭で賑わい、当クリニックもお休みさせていただきましたが、そんな中ご近所の松山市総合コミュニティセンターでプロバスケットリーグB2愛媛オレンジバイキングス対鹿児島レブナイズの試合を観戦してきました。オレンジバイキングスのプロリーグ参戦後の初勝利を間近で目にすることができて大変感激しました。最前列で観戦しましたので、生で見る迫力、目まぐるしい攻守の移り変わり、接戦になったこともあり、会場の応援も盛り上がり本当に楽しかったです。オレンジバイキングスがこれからも勝利を積み重ねていって、いずれはB1へ昇格し、プロ野球やJリーグと同じようにさらに盛り上がっていくことを期待しています。地方祭の後にもかかわらず会場は観客で賑わっていましたが、さらに観客であふれかえるように地元の多くの皆さんが会場に足を運ばれることを願います。もちろん愛媛FC、愛媛マンダリンパイレーツの応援もよろしくお願いします。

2016/10/7

アトピー便り52:受診後の問い合わせについて

診察を受けられた後、当日もしくは翌日に問い合わせの電話をいただくことがあります。伝え忘れや聞き忘れによるものは改めてお話すればあまり問題になることはありません。ところが、お薬を塗ったり、飲んだりして症状が悪くなったので、薬が合わないのではないか、どうすればよいかといった問い合わせにはどうすべきか迷うことがあります。電話の情報だけでは症状がわかりませんので基本的には翌日以降再診してもらうのが良いのですが、週末や祝日の前などの場合にはすぐに受診ができない場合もありますし、アトピー性皮膚炎の場合には症状が悪化している場合には皮膚の感染もおこしやすくなっていて、単純ヘルペス感染症であるカポジ水痘様発疹症や細菌感染症であるとびひなどが一緒に起こると湿しんの治療を続けると却って悪化しますのでその時点で見極めをするしかありません。
アトピー性皮膚炎に限らず、皮膚症状が軽症ではない場合で、受診後に皮膚症状が悪化したり、高熱など、全身症状を伴う変化が出たりした場合の問い合わせには特に苦慮します。時間があれば再診してもらい、症状の見極め、治療を再検討した上で必要であれば基幹病院皮膚科や小児科に紹介させていただきます。週末など時間の余裕がない場合には電話の情報から全身症状が皮膚と関係がないと考えられる場合には小児科をそのまま受診してもらうこともあります。
症状が良くならない(特に重症、急激に悪化する)場合には、時間や費用などの関係から電話問い合わせで済ませたり、転医したりするというお気持ちもわからないこともありませんが、月曜日から金曜日までの朝一番の時間に再診されれば必要に応じて午前中に紹介可能ですのでできる限り最初に診てもらった皮膚科を受診されることをお勧めします。ただし再診時に経過観察に終わる場合もあり、この時点で了解、納得できない場合には転医を考えられた方がよろしいかと思います。その場合にも勝手に転医するよりも基幹病院にセカンドオピニオンを求めて紹介状を書いてもらう方が得策です。尚、症状、状況によっては基幹病院に紹介しかねる場合もありますのでご了解ください。

2016/10/4

オリンピックアラカルト

スポーツ再考2016春というタイトルで投稿しようと思っているうちに夏真っ盛りとなってしまいました。リオ五輪では日本人選手の活躍が目覚ましく、大変うれしい限りです。時差の関係からリアルタイムですべてのシーンを観ることはできませんが、今までのところは男子競泳萩野、瀬戸選手の400m個人メドレー決勝と男子体操団体決勝は生放送で感動の瞬間を満喫することができました。スポーツの生放送(野球、サッカー、テニスは除く)は緊張しすぎて体に悪いので、最近は結果の分かっているものを観ることが多くなっていました。特に男女を問わずフィギュアスケートはその最たるもので、日本人の強い選手も数多くいるので応援はしたいのですが、あまりにもストレスがかかりすぎますので生放送で観るのは控えていました。そうした中でたまたま観た体操男子団体の金メダルは本当に感慨深いものがありました。子供のころから体操ニッポンの名のもとに金メダルが当たり前の時代が長く続いていましたが、いつの頃からかソ連、中国の後塵を拝するようになり長い期間が過ぎていました。今大会は内村選手を中心に歴代でも最強のメンバーを揃えて、昨年の世界選手権でも優勝していましたので、あの記憶に新しい感動のアテネ五輪以来の金メダル獲得の場面を比較的安心して観られるかなと思っていました。予選でつまづいたり、決勝も出だしでつまづいたりしましたので、それなりに心臓に負担はかかりましたが、結果的には感動的な幸せいっぱいな結末となり、改めてオリンピックを堪能させてもらいました。男子柔道の大野選手はリアルタイムで観ることはできませんでしたが、前回大会ゼロの金メダルを獲得して後の選手にもつながるものと期待しています。
一方で、男子フェンシングの太田選手の初戦敗退もリアルタイムで観ましたし、内村選手の予選での鉄棒の落下シーンにも驚きました。良いことばかりではありませんが、悲喜こもごもしばらくの間オリンピックに釘付けの毎日となりそうです。これからも日本人選手全員が活躍することを祈っていますが、特にテニス錦織選手が金メダルを獲得して、グランドスラム大会での優勝につなげてくれたらいいなと思っています。
最後にもう一つ。イチロー選手の大リーグ3000本安打を忘れてはいけません。記録の偉大さだけでなく、談話にはいつも深い意味が込められていて大変ためになりますので、50歳までの現役続行、4000本安打達成を目標にずっと活躍し続けてくれるよう切に願っています。

2016/8/9


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